装飾加工Decoration
01下絵付け(染付)
素焼きを終えた生地に呉須と呼ぶ絵具を使用して絵付けをします。線を引く「線書き」、塗りを「濃み」等、作業内容で呼び名が変わります。吸水性の高い素焼き生地への絵付けは高度な熟練が必要になります。
02上絵付け(赤絵付)
釉薬がかかり本焼成を終えた生地に、色とりどりの多彩な上絵具で絵付を行います。上絵付けにおいても線書きと濃み等の作業があります。なお、赤絵、色絵、錦手の呼び名は全て同義であり、染錦は下絵付け(染付)と上絵付け(赤絵)両方の加飾の施されたものを言います。
03転写
- 下絵転写
- 下絵付専用の特殊転写紙で印刷された絵柄の入ったシールを、素焼きを終えた生地に貼り付け、再度素焼き焼成を行い、絵柄を生地に融着させる転写技法です。
- 上絵転写
- 下絵転写同様、特殊転写紙で印刷された絵柄の入ったシールを、本焼成を終えた太白生地に貼り付け、再度焼成(上絵本焼成)を行い、絵柄を生地に融着させる転写技法です。
- イングレーズ転写
- 完成された製品の釉薬表面上に専用転写紙を貼付けて高温で焼成することで、転写紙の絵柄を釉薬の下に溶け込ませて発色させてコーティングする転写技法です。
04パッド印刷
シリコンパッドを絵具を刷り込んだ原版に押しつけて模様を素焼き生地に写し取る方法です。シリコンパッドの柔軟性を活かし、曲面や凹凸に沿った絵付も可能です。下絵付け同様、釉薬の下に印刷します。また、スピーディーかつ効率的な生産性ゆえに量産品に適しています。
05掻きおとし
リューターと呼ぶドリル状の専用工具を使い、素焼き生地の表面に直接回転体を当てながら表面を掻きおとし模様を出します。技量と経験の伴う職人技です。
06吹き付け
専用機具であるスプレーガンを使用し、絵具を霧状にして吹き付ける処理をいいます。加飾面全体を均一にムラなく施すことが可能です。短時間かつ効率的なので主に量産品に適しています。
07施釉
器に色を付けたり、耐久性を上げるためにガラス質の成分を含んだ釉薬(ゆうやく)を素焼き生地の表面に施し焼成します。釉薬は視覚的・触感的要素の組み合わせで無数のパターンがあり、いくつもの試験を経て様々なニーズに沿った釉薬の開発が行われています。