Molding

01

原型
イメージする製品の原型を制作します。原型師が造りあげるハンドクオリティによるものから、3D-CGデータ等を使用したコンピューター制御によるNC切削機等の最先端の機器を用いたものまで、現代の陶磁器産業に於いては既存の陶磁器デザインの想像を超える自由な表現も可能となっています。
見本型(元型:捨て型)
原型を元に見本型(捨て型)と呼ぶテスト用の試作型を作り、原型に基づいた生地の形を実際に見ていく流れになります。この時点で修正等があれば型に反映させて検証を繰り返します。
ケース型
修正と検証を終えた最終的な見本型を用いてケース型を作ります。このケース型を用いて実際に焼物の生地を量産するための型(使用型)を作ります。
使用型(量産型)
焼物の生素地を作るための石膏型を使用型といいます。使用型は長期に渡り使い続けることによる摩耗等の劣化が生素地に影響を与えるため、その際はケース型を母体として新たに使用型を作ります。

02ろくろ

回転による遠心力を用いて陶土を挽き上げ、美しく整った回転体をつくる陶磁器の成形機具です。種類は様々ありますが、近年においては電動型のろくろが主流となっています。

03型打ち

柔らかい生乾き状態の素地を型に被せて叩いて変形させ、型の形や彫られた文様を写し取る成形技法です。ろくろだけでは形成できない花形や多角形等の非正円形で複雑な形状の器を作り上げることができます。

04機械ろくろ

機械ろくろを使った成形方法は、ダボと呼ぶ石膏で作った台の上に石膏型を置き、回転させながらハンドルについているヘラで生地を押し削りながら形を作っていきます。電気を動力とし、水を使いながら成形するので水ゴテとも呼ばれます。機械ろくろの特性上、主に碗類やカップ等、回転体の成形に用いられ、多品種・少ロットの製品に対応できる点が特徴です。

05ローラーマシン

器形の専用石膏型に陶土を投入し、高速回転する金属製のヘッドローラーで押し延ばして生地を成形する方法です。機械ろくろと同じく、回転体の成形に適していますが、成形の際には水ではなく、熱を使用しますので、より強固で精度の高い生地を製造できる点が特徴です。また、生産性が非常に高く、大量生産品に向けの製造方法になります。

06排泥鋳込み

石膏の吸水性を用いた成形技法です。型に流し込んだ泥しょうが必要な厚みを得た後に余分な泥しょうを排出(排泥)し、生地を成形します。主に袋物と呼ぶ急須や花瓶といった中が空洞の製品の量産に適しています。

07圧力鋳込み

凸と凹の上下一対になった石膏型を積み重ね、圧力をかけて泥しょうを型へ流し込み生地を成形する方法です。石膏の吸水性により泥しょうが適度な厚みを得て硬化したところで型から外します。主に変形物やエンボス加工のある物等、特殊な器の形状の量産に適しています。

083Dモデリング

3D-CGデータ等を使用したNC切削機等の最先端の機器を用いてコンピューター制御により自動で石膏を加工し、原型や鋳込み型を制作します。ハンドクオリティでは難しい規則的で緻密なエッジや形状も表現可能です。

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